こんばんは、DAIです!
簡単に説明すると、
(To put it simply,)
クタイシにあるゲラティ修道院とバグラティ大聖堂へ
(To Gerati Monastery and Bagrati Cathedral in Kutaisi)
バグラティ大聖堂が世界遺産リストから除外された理由は…
(The reason which Bagrati Cathedral was excluded from the list of The World Heritage is...)
2019年9月11日(日本時間より5時間遅れ)にカズベキから約3時間かけてトビリシへ戻り、そこから約3時間半かけてジョージア西部の町クタイシへ到着。トビリシ、クタイシまでのマルシュルートカの料金はそれぞれ15ラリ(約540円)、12ラリ(約440円)。※2019.09.11の為替レート
クタイシと言えばお馴染みの…
クタイシ自体はそんな大きい町ではなく観光地でもない。広場の噴水のライトアップはキレイだけど、それを囲っているのがマクドナルド。首都圏の駅前にありそうな雰囲気だったので、その辺りはあまり魅力はない。
郊外に行けば渓谷や洞窟のようなスポットが幾つかあるらしいけど、多くの人はカズベキやメスティアでのトレッキングのみで、ここではあまり活動的に行動しないようだ。
しかし、このクタイシにはワインが飲み放題で芸達者なおじさんがいるホステルがあって日本人に人気なんだそう。だからよく日本人旅人が立ち寄るらしい。ボクはゆっくりしっぽり飲みたい派なので行きませんでしたが…
今回は、そのクタイシの中にある歴史的な修道院と聖堂を紹介します!
世界遺産と元世界遺産
クタイシで訪れた場所は、
- ゲラティ修道院(世界遺産)
- バグラティ大聖堂(元世界遺産)
2つともジョージア建築の中で重要な立ち位置にあるようで、市街地から近い距離にある。
市街地から約10km離れたゲラティ修道院へはマルシュルートカで、約1km離れたバグラティ大聖堂へは歩いて行ける。マルシュルートカは噴水広場の裏(北西側)のスーパーの前から出ていて、料金は片道2ラリ(約70円)。
ゲラティ修道院(Gerati Monastery)
「ニュー・アテネ」「第二のエルサレム」と讃えられているゲラティ修道院は1106年に建てられた。中世ジョージアの時代に精神的かつ文化的な建物として位置づけられていたそう。
修道院にはアカデミーとしての要素もあって、ジョージアの優秀な科学者や哲学者、神学者がここに住みながら仕事をしていたそう。
この修道院は世界遺産に登録されていて、これで訪れた世界遺産の数は55件となりました!
世界遺産の基本情報
登録基準の詳細はこちらをご参考ください
外観の色合いは、緑色と肌色の2色のみとシンプル。ムツヘタにあるキリスト教建造物より壁面の色が明るいからか、全体的に明るく見える。
この修道院は、ジョージア王たちの埋葬室としても使用されていたらしく、南側には修道院の創始者ジョージア王ダヴィド4世の墓もある。
修道院は一部工事中。
内部では結婚式が行われていた。最初見かけたときは新鮮で写真撮りまくっていたけど、もうその状況に慣れてきた。右の子のスカート短いけど、結婚式の時は関係ないんかな…
内部も一部工事中。
アプス部分(祭壇あたり)の壁画は豪華で1130年に完成。中央には聖母マリアと子供、両サイドには大天使が描かれている。
ほとんどの壁画は16世紀後半に描かれたもの。
様々な時代を描いた壁画で覆われている。1つ1つのシーンが大きく描かれているので見やすいけど、理解するにはまだまだ時間と学習が足りないようだ…
横の部屋は使用感があって、壁画も所々消えかけている。ここが埋葬室だったのか、アカデミーだったのか、それとも…
壁面には六芒星(ダビデの星)も描かれている。六芒星はユダヤ教徒とイスラエルにとってはシンボルマークだけど、キリスト教にこれがあって良いのか…キリスト教徒の中にユダヤ教徒がいたのか?にしては目立つところに描きすぎじゃない??
結果、よくわからない…
すぐそばには別棟のような建物やベルタワーもある。
ゲラティ修道院は市街地より高い位置にあるので、見晴らしがよい。ムツヘタでもカズベキでもそうだったけど、キリスト教建築は高い場所に建てるのが一般的なのかな…
わからないことが多すぎる!!笑
バグラティ大聖堂(Bagrati Cathedral)
10~11世紀、バグラト3世の時代に建てられた聖堂でありジョージア建築の中でも重要な建造物。北面の壁面に残っている碑文によると、1003年に床材が敷かれたそう。
1692年にオスマン帝国によって聖堂を砲撃され、聖堂の財宝は略奪され、大理石でできた柱は破壊された。1770年にソロモン1世がジョージアに帰還してくる。
その後、1994年にゲラティ修道院と共に世界遺産に登録されるも、2017年に登録抹消。
見た目上、外観の配色や構造はゲラティ修道院に似ている。3層からなる塔は司教が住んでいた場所とされていたそう。
市街地近くの丘の上に建てられているので、良い眺めが見れる。個人的にはゲラティ修道院から見る景色よりもこっちの方が好きだ!
内部の装飾はあまりなく、壁画もほとんどない。アプス部分にも絵が幾つか飾られているだけで、構造がむき出しの状態となっている。
ゲラティ修道院を見た後だからか、スッキリし過ぎている。
当初、建物は4つの力強い柱で支えられていたけど、再建するにあたって近代的な素材を使って建物を支えている。
そう、これこそが世界遺産から抹消された要因!
世界遺産に登録されている建物を再建する際、できるだけ近代的な技術を使わずに当時の素材や工法で修復する必要がある。世界遺産委員会は再建計画の見直しを伝えたけど、修復はそのまま続行。結果的に真正性と完全性(世界遺産で使われている用語)を欠いているということで、登録抹消された。
実際に見てみると、一目瞭然だ!!
聖堂を一周してみると、明らかに違和感のある。
クタイシ市側としては、世界遺産から除外されても良いけど守りたかった何かがあったんだろうな、きっと…
丘からの景色。
町は格子状や同心円状に整理されていなくて、まばらに建物が建っている感じ。かなり居心地が良かったので30分以上ボーっとしていた。
途中、犬がボクに寄り添って仮眠してしたので身動きが取れなかったっていうのもあるけど…笑
ではまた!