こんばんは、DAIです!
簡単に説明すると、
(To put it simply,)
●チャンチャンはペルー北部に位置するチムー王国の遺跡
(Chan Chan is the ruins of Chimu which is located in north Peru)
●1470年、チムー王国はインカ帝国によって滅ぼされた
(In 1470, Chimu was ruined by Inca empire )
●世界最大級の日干しレンガ跡として有名
(It is famous for the biggest ruins of sun-dried brick in the world)
No.18 チャンチャン遺跡地帯
チャンチャン遺跡地帯(以降、チャンチャン)のあるトルヒーリョは、ペルーの北西部に位置するラ・リベルタ州の州都で、リマ、アレキパに次ぐペルー第3の都市。
1534年にスペイン人によってこの地に街が建設される。その際、スペインの軍人フランシスコ・ピサロの出生地がトルヒーリョであったことから、街の名がトルヒーリョとなる。チャンチャンはトルヒーリョの中心部より西へ約7km向かった場所にある。
850~1470年頃にペルーの沿岸部で繁栄したチムー王国の首都がチャンチャン(輝ける太陽の意)。最盛期には20~25万人が暮らしていたという南米最大級の古代都市であったが、内陸部から沿岸部への勢力拡大を画策していたインカ帝国によって呆気なく滅ぼされてしまう。
現在、複数の地区で形成されているチャンチャン遺跡を見学できるのは一部分のみとなっている。その場所Palacio Tschudiと呼ばれる遺跡地帯には、王の墓や広場、貯水湖などを見ることができる。
ペルーの歴史・遺跡というとマチュピチュを一番に連想するとは思いますが、チャンチャンでもインカ帝国のルーツやペルーの歴史を見ることができます。2018年10月には、14世紀に作られたとされる木製の像が遺跡内で発見されたこともあり、さらに注目が集まっている。
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中央広場(Plaza Principal)
この広場は神聖な場所として位置づけられており、儀式などの式典を実施する際に使用されていた。先祖の崇拝もここで行われていた。
儀式の際、傾斜路の奥にあるテラス部分に王や神官が並んでいたとされている。広場にある入口の幾つかは、低位の聖職者や歌手、訪問者などの式典参加者のためのものである。
この広場は別名リスの祭壇「 Templete de Las Ardillas」とも呼ばれており、アドベと呼ばれる日干しレンガで作られた壁には多くのリスが描かれている。
回廊
中央広場の右側にある回廊。広場の裏側となる面には、波乗りをしている魚と海鳥のレリーフが連続的に描かれている。チムー王国は沿岸部一帯を占めていた王国であり、彼らの生活で必要不可欠な海を表現しているとされている。
反対の面には、ひし形のレリーフが描かれている。このレリーフは漁網を表現したされているが、砂漠地帯における暑さを考慮して風通しの良い形となっている。
アウディエンシア
王への貢物を献上するための場所と云われている。
部屋ごとに海鳥や魚、満月など異なるレリーフが描かれており、それぞれのレリーフは貢物の種類を表している。
現在、アドベで形成された遺跡が雨により風化しないよう頭上にはテントが張られている。間仕切りの役割を果たしているひし形の壁は、雨や管理不良などにより大半が滅失し、原形の下の部分のみ残っている。
水の儀式場・ウアチャケ(Pozo Ceremonial Huachaque)
水草の広がる儀式用の溜池。大きさは148m×48m。
以前は、灌漑施設によって集めた水をためる役割を果たしていた。最近まで目視で確認できるほどに水が湧いていたそうだが、現在はその面影はみられない。
危機遺産チャンチャン
危機遺産とは、危機にさらされている世界遺産のことで、チャンチャンもこれに該当する。
それ理由であるとは限らないが、以前見学することができた王の墓やその周辺にある44の墓、ネズミを衛兵に見立てた像などが、現在は見学不可となっている。日干しレンガを管理することが非常に難しいのだそう。