こんばんは、DAIです!
簡単に説明すると、
(To put it simply,)
●メキシコ国立自治大学の壁画について紹介
(Introduction about wall arts in central university city campus of the universidad nacional autónoma de méxico)
●中央図書館の壁画は世界最大級
(the wall art of central library is the largest in the world)
●その他多くの特徴的な壁画がある
(There're characteristic wall arts in campus)
No.9 メキシコ国立自治大学の大学都市の中央キャンパス
首都メキシコシティ南部のコヨアカン地区にあるメキシコ国立自治大学のメインキャンパス。1950年から1954年の間に、メキシコ出身の建築家マリオ・パニやエンリケ・デル・モラルなど、60人以上の建築家や技術者、アーティストにより統一感をもって創られた大学都市である。
メキシコ独自の文化と近代建築が融合したキャンパス内には、1968年のメキシコオリンピックの会場として使用されたオリンピック・スタジアムや40もの学部・研究所、博物館、映画館、図書館などが設置されており、ラテンアメリカでは最大規模のキャンパスとなっている。
また、メキシコ革命運動後の1920年代には文化運動が盛んとなる。その時、メキシコ出身のアーティストらが公共建築物の壁をキャンバスと見立て、革命の意義やメキシコ人の思想・独自性などをテーマに多くの作品を完成させました。世界最大級の壁画である中央図書館を始め、キャンパス内にはこの壁画運動時の作品が現在も残っています。
今回は、壁画の作品群について主に紹介します。
世界遺産の基本情報
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歯学部校舎
フランシスコ・エッペンス・ヘルゲラによるLa superaction del hombre por medio de la cultura(文化を通して人間を超越する)という作品。キャンパス内の広場に面しているので、簡単に見つけることができます。このアーティストはメキシコの国旗中央にある国章を手掛けていることでも有名。
医学部校舎
歯学部校舎と同様の作者フランシスコ・エッペンス・ヘルゲラによるLa vida, la muerte, el mestizaje y los cuatro elementos(生と死と混血と四つの要素)。残念ながら作品は修復中でした。
中央図書館
ファン・オゴルマンによるモザイク壁画。素材はメキシコ産の自然石を使用しており、壁画の規模は世界最大級。他の壁画と大きく違うところは、建物の四面全てに壁画が描かれている点です。
各面の壁画にはそれぞれモチーフがあり、北面はアステカ文明の繁栄、東面は太陽、月、宇宙、科学、政治、南面はスペイン植民地時代の圧政、西面は大学の校章を表現しています。
近くからでも遠くからでも圧倒的存在感を放っている作品です。
学長棟
岡本太郎が感銘を受けた作者ダビッド・アルファロ・シケイロスによるNuevo símbolo universitario(大学の新しいシンボル)という作品。ラテンアメリカの結束を訴えることを意図しているそう。他の壁画と比べると規模は小さめです。
こちらもシケイロスによるEl derecho a la cultura(文化の権利)という作品。中央部分が立体壁画で描かれているのが特徴的。左側の数字は、メキシコ史における重要な年号を記していると云われています。
- 1520年:アステカ帝国滅亡後、スペイン人による植民地化
- 1810年:メキシコ独立戦争勃発
- 1857年:メキシコ独立、新憲法制定
- 1910年:メキシコ革命勃発
- 19??年:???
シケイロスによるEl pueblo a la Universidad y la Universidad al pueblo(民衆から大学へ、大学から民衆へ)という作品。この作品は、キャンパス内では中央図書館に次いで有名な壁画のようです。紹介した通りですが、学長棟にある3つの壁画は全てシケイロスによる作品です。
こちらも壁画の一部が立体的に描かれているようですが、今回は修復中で見ることができませんでした。
講堂
ホセ・チャベス・モラドによるLa conquista de la energia(エネルギーの支配)という作品。闇夜を恐れていた原始人が火の発見とともにその恐怖を克服していくというストーリーだそう。